大好きな作家 荻原浩の映画化もされた著書「明日の記憶」。
映画を見てから読もうか、読んでから見ようか悩んでいるうちに文庫が発売されてしまい、読んでから見ることに。
若年性アルツハイマーと診断された50手前の広告代理店営業部長の佐伯。子供の結婚、孫の誕生と幸せな第3の人生を迎える直前のことであった。
そんな彼の闘病を追った作品。
記憶の死というこれまであまり考えたことの無かった一つの死の形。数年後にその状態を迎えることを宣告された佐伯とその妻のとった行動と、ゆれる心の動き。
そして最後のシーンへと。。。
夫の視点、妻の視点。どちらから読んでも考えさせられる作品。
そして読み進めるうちに恐怖を感じる「記憶の死」。
最後は荻原浩の腕が試される場面だったがなんとも絶妙の描写。
さ、渡辺謙がどう演じてくれるのか楽しみに映画を見よう。